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文化・思想

ニューヨーク州立大学バッファロー校のドナルド・A・グリンド博士(Donald A. Grinde Jr.)をはじめとする歴史学者らは、アメリカ合衆国の民主制度はイロコイ連邦の民主制度がモデルとなっていると主張している。ちなみに、インディアンの支持政党は、伝統的に民主党である。

インディアンのほとんどは、文字を持たなかった。北東部部族は、ワムパム(色とりどりの貝のビーズ)を、ワムパム・ベルトという模様を暗号化した巻物にして、重大な決め事の記録(有名なものではイロコイ憲章)に使い、大切に保管している。時代が下ると、白人がこれを単に装飾品と捉えてメチャクチャな模様に織り込んで模造したものが出回った。結果、この偽物のワムパム・ベルトを正規物と勘違いした部族間で、ついには戦争にまで発展してしまった。

オジブワ族やミクマク族はカバの木の皮にヤマアラシのとげで象形文字を書く記憶術を持っていた。これに気づいたフランス人の宣教師クレティエン・ル・クレルクはこの象形文字を応用して構文を作成できるようにし、教育や宣教に役立てた。

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インディアンには本来名字はなく、男子の名前は客観的な事象や身体的な特徴、自然現象に基づいて付けられ、女子の場合は「?の女」とつけられた。女子の名は変化しなかったが、男子の場合は生涯で何度か変わることがあり、幼名のまま一生を送る場合もあった。またもうひとつ、他人には絶対明かさない名前を出生時に授けられる。スー族の場合は、上記のウィンクテがこれを行う。白人には部族それぞれの言葉による名前の識別は煩わしいだけだったから、ほとんどの場合、「クレイジー・ホース」や「シッティング・ベア」といった適当な英語に訳したが、誤訳が非常に多い。20世紀に入って戸籍が作られた際、こういった名が名字にされた。現代でも、少年少女は物心がつく年齢になると、白人式の名とは別に、古来に倣った「インディアン・ネーム」をメディスンマンにつけてもらう。平原部族では男子は「ヴィジョン・クエスト」と呼ばれる儀式を経てこれを得る。

アメリカ社会において「勝者による個人占有」は、「アメリカン・ドリーム」などと呼ばれ美徳とされるが、インディアン社会においては、この100年余り、同化政策で白人的思想が押し付けられたにも関わらず、「部族による共有」を美徳とする「共同体思想」はなおも根強い。「個人所有」という概念は希薄であり、インディアンで大企業家や資本家となった例は極めて稀である。

インディアン社会のほとんどは母系社会であり、氏族社会である。白人と混血があったとして、母方の血統がインディアンであれば、その子はインディアンとなる。「クラン・マザー」と呼ばれる女性首長を頂く部族は多い。また、「養子制度」も根強い。アメリカでは、その子の人種にこだわらず、孤児を引き取るインディアン家庭の例は非常に多い。問題になるのは、その子供が部族内でのどの氏族に属するか、ということである。ムスコギー族などはかつて、部族に縁組した白人のために、「白いジャガイモ」という氏族を新設したほどである。

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2009年04月24日 10:07に投稿されたエントリーのページです。

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